2022年10月2日2 分

山崎 佑

 今回の自由表現のテーマは「破壊と創生」とした。方針としては,制作のプロセスを破壊と創生の連続として捉え,それを表現できるような作品を制作することとした。一枚目でものの位置をずらしたりしながら静物を描き,移動に伴って上から塗り直した部分などを残すことで破壊と創生を表現することを試みた。二枚目では完成から時間と共に作品自体が破壊されていく様子を表現することを目標とした。

 全体として表現したかったのは2つの時間軸での破壊と創生の連続であり,一枚目では1つの作品を制作するプロセスの中での破壊と創生,二枚目まで通して見た時には時間と共に1つの作品は破壊されていくが,また別の作品が作られるというような作品間の時間の流れを表現しようと試みた。

 モチーフとしては時間の流れがわかりやすい植物と,破壊と創生という繰り返しを表すものとして不死鳥のイメージで赤い鳥や火に関係するものとしてフライパンを置いた。

 表現的なことに関しては,今までは平筆を中心に使っていたが,今回は色々な形の筆やナイフなど複数の道具を試してみた。まだ使いこなせてはいないので慣れていければと思う。また,一枚目の絵は抽象的なものの中から具体的なものが浮かび上がってくる感じを目指したが,まだ表現しきれていない。

 全体として実験してみようというような気持ちの強い制作で,道具の使い分けについては今後も取り組んでいく課題だと思っている。また,抽象的な部分とそうでない部分の差をもっと広げられると良いかと思っている。デッサンでもよく言われていることだが,面の意識の訓練をもっと積んでいこうと思っている。

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